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2005年07月03日
出発前夜
いよいよ明日より、鹿児島県にある内之浦宇宙空間観測所(種子島じゃないよ。九州南端だよ。)に
当日はネット配信予定らしいので、興味のある方は「
M-Vロケットは世界でも例のない地球の引力を振り切って飛んでいける全段固体ロケット。そう、ロケット花火と同じような固体ロケットなんです。
日本最初の衛星「おおすみ」の打ち上げなんて、ロケット花火のような無誘導ロケットでやっちゃってますし・・・。
無論、現在のMシリーズでは姿勢制御していますが、一度火をつけると何があろうと消火不能なロケットで探査機を打ち上げるなんて、世界広しといえど、この宇宙研以外やっていない、完全な日本独自技術のロケットです。
ちなみに、探査機は前回のM-V-5号機で「はやぶさ」が小惑星「いとかわ」に向かって飛行中です。打ち上げの様子は「TV@ISAS」、はやぶさについては「今日のはやぶさ」で御覧になれます。
今回、打ち上げられる衛星はX線天文衛星「ASTRO-EII」。
以前、M-Vロケットにて打ち上げられるも、打ち上げ失敗に終わった「ASTRO-E」の代替機です。
X線は地球の分厚い大気によって地表には届きません。そこで、衛星軌道で観測することでX線を用いた天体観測ができるのです。この、X線による天体観測は日本のお家芸ともいわれるもので、世界中から成果に期待が集まっていました。ところが、寿命の来る既存衛星の代替として用意された「ASTRO-E」の失敗により、現在日本のX線観測はとぎれてしまいました。
それだけに、今回の打ち上げはM-Vロケットにとっては雪辱戦、そして、X線天文学にとっても大きな意義のある打ち上げなのです。
打ち上げ予定は6日の水曜日。時間はお昼12:30から13:00。この時間を逃すと打ち上げは延期となります。
自分の予定が詰まっているため6日の夜の便で帰路につくので、延期されてもみれないのが不安です。最近めっきり梅雨らしくなり天候不順なのも不安の種。
まあ、何はともあれ、無事の成功を祈ります。
投稿者 510 : 2005年07月03日 23:30